「能登がみんなから忘れられている」

母校の大学の教授・印南先生から能登にボランティアにいくという連絡をもらい、私も4/9-13の5日間能登に滞在してきました。志賀町に宿を借り、能登に住む大学の先輩・後輩や、先生の繋がりのある職人の方のもとを訪れ、話を伺い、工房の引越しを手伝ったり、屋根から落下し散乱した瓦の撤去を行いました。5日間の滞在でみた範囲の情報ですので、至らぬ点や知識不足の箇所もあるかと思いますが、震災から3ヶ月経った能登の現状のようすです。

・公費解体の査定待ちや保険関係の手続きに時間がかかり、倒壊した建物の多くがそのままの状態になっている。
・珠洲市エリアはまだ上下水道が復旧しておらず、トイレも仮設トイレを使用している状況。
・輪島エリアは火災で黒く焼けこげた瓦礫がそのまま散乱している状態。
・道路は一部通行止めとなっているものの、迂回ルートもある(瓦礫が散乱していたり、ひび割れ・隆起している部分もあるので注意必要)。電車は復旧が済み、全線運行中。

話を伺った能登の方達が皆口を揃えていっていたのが「能登がみんなから忘れられている」ということ。
今回実際に被災地を訪れて、震災から3ヶ月が経った今も、倒壊した建物や瓦礫が時が止まったかのようにそのままの状態になっている現実にとても驚きました。私自身、能登に訪れるのは今回が初めてだったのですが、エリアによっては(外から見る分には)大きな被災を免れている地区もあり、真っ黒な能登瓦と下見板張りの伝統的な住居が海岸沿いに立ち並び、とても美しいまちなみが垣間見えました。自然豊かな静かなまちだからこそ、なかなか復興の手が行き届きづらいのかもしれません。
今回の滞在で自分にできることはとても微々たるものだったけど、能登にいなくても今自分がいる場所でできることがきっとあると思うので、まずは能登についてもっと知ることからはじめようと思います。

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